【DDoS攻撃への実践的な対策ガイド】AWS Shield Advanced を活用したアプローチ

デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する今日、企業のウェブサービスはビジネスの生命線となっています。しかし、その重要性が増すにつれて、サイバー攻撃のリスクも高まっています。特に近年、DDoS(Distributed Denial of Service)攻撃が深刻な脅威となっています。

本記事では、増加する DDoS 攻撃の実態と、AWS Shield Advanced を活用した効果的な対策について、具体的な事例を交えながら解説していきます。

DDoS 攻撃の基礎知識と最新動向

DDoS 攻撃は、複数の攻撃元から大量のトラフィックやリクエストを特定のターゲットに集中させ、サービスを機能停止に追い込む攻撃手法です。近年、その手法はさらに巧妙化し、攻撃の規模も急激に拡大しています。

従来の DDoS 攻撃は、主にネットワークの帯域幅を消費することを目的としていました。しかし、現在では攻撃者はより高度な手法を採用し、アプリケーション層を標的とした攻撃や、複数の攻撃手法を組み合わせたハイブリッド型の攻撃なども増加しています。

最近の DDoS 攻撃の特徴

最新の攻撃トレンドとして、以下のような特徴が観察されています。

  • ・1Tbps を超える大規模攻撃の増加
  • ・IoT ボットネットの進化による攻撃規模の拡大
  • ・HTTP/HTTPS 大量リクエスト攻撃の増加
  • ・アプリケーション層を標的とした高度な攻撃の出現

実例から見るDDoS攻撃の影響

  1.  1. 東京五輪組織委員会ホームページへの攻撃
    2021年の東京オリンピック期間中、組織委員会に対するDDoS攻撃が発生しました。この攻撃では、ネットワークが過剰トラフィックにさらされ、公式ウェブサイトが一時的にダウンしました。(引用元

  1. 2. 米国のDNSサービス業者への攻撃
    有名なDDoS攻撃の一例として、米国の大型DNSサービス業者が狙われた事例があります。Mirai と呼ばれるマルウェアで、Mirai は侵害を受けたカメラ、スマートテレビ、ラジオ、プリンター、さらには乳幼児用のモニターなどの安全性が損なわれたモノのインターネット(IoT)デバイスからボットネットを作り出します。攻撃トラフィックを作るため、こういった侵害を受けたデバイスは1つの被害対象にリクエストを送信するようプログラムされます。(引用元

効果的な対策アプローチ

DDoS 攻撃から組織を守るためには、多層的な防御戦略が必要です。特に重要なのは、インフラストラクチャとアプリケーションの両面からの包括的な対策です。

インフラストラクチャレベルの対策

インフラストラクチャレベルでの対策の要となるのが、トラフィックの適切な分散と制御です。具体的には以下のような施策が効果的です。

CDN を活用したトラフィック分散では、エッジロケーションを効果的に活用することで、大規模な攻撃トラフィックを適切に処理することが可能になります。また、ロードバランサーを適切に設定することで、サーバーへの負荷を分散し、サービスの可用性を維持することができます。

アプリケーションレベルの対策

アプリケーションレベルでの防御は、より洗練された攻撃から系統を守るために不可欠です。主要な対策として、以下の実装が推奨されます。

  1. 1. WAF(Web Application Firewall)の導入
  2. ・不正なリクエストのフィルタリング
    ・パターンベースの攻撃検知
    ・カスタムルールの適用

  1. 2. キャッシング戦略の最適化
    ・静的コンテンツの効率的な配信
    ・データベースへの負荷軽減
    ・レスポンス時間の改善

AWS Shield Advanced による包括的な保護

AWS Shield Advanced は、AWS が提供する高度な DDoS 保護サービスです。このサービスの特徴は、従来の防御機能に加えて、インテリジェントな検知と自動緩和機能を備えていることです。

具体的な機能として、以下のような保護を提供します。

  • ・攻撃の自動検知と緩和
  • ・アプリケーション層への保護強化
  • ・リアルタイムの攻撃視覚化と分析

さらに、AWS Shield Advanced では、DDoS 攻撃による予期せぬコスト増加からも保護されます。DDoS 攻撃により、これらの保護されたリソースのいずれかの使用量が上昇した場合、お客様は通常の AWS Support チャネル経由で Shield Advanced サービスクレジットをリクエストできます。

Amimoto が提供する包括的なセキュリティと高パフォーマンス

Amimoto では、お客様のビジネスを守り、最高のパフォーマンスを実現するため、AWS Shield Advanced、Amazon CloudFront(CDN)、AWS WAF を標準搭載しています。この先進的な構成により、お客様は追加の設定や個別契約を行うことなく、エンタープライズレベルのセキュリティと高速なコンテンツ配信を即座に利用できます。

高度なセキュリティ保護

AWS Shield Advanced による包括的な保護
・レイヤー3/4攻撃からの自動保護
・アプリケーション層への高度な防御
・AWS DDoS レスポンスチーム(DRT)による24時間365日のサポート
・DDoS 攻撃によるスパイク時のコスト保護

AWS WAF による多層的な防御
・不正なリクエストの自動ブロック
・クロスサイトスクリプティング(XSS)対策
・SQL インジェクション対策
・IP ベースのアクセス制御

高速なコンテンツ配信

Amazon CloudFront(CDN)による最適化
・世界中のエッジロケーションを活用した高速配信
・キャッシュ最適化による応答時間の短縮
・大規模アクセス時の負荷分散

まとめ:効果的な DDoS 対策に向けて

DDoS 攻撃への対策は、もはや選択肢ではなく必須の課題となっています。AWS Shield Advanced を活用することで、高度な保護機能と専門家による支援を得られ、より安全なサービス運用が可能になります。

しかし、最適な対策は各組織の状況や対象のアプリケーションによって異なります。そのため、まずは専門家に相談し、自社に最適な対策を検討することをお勧めします。

無料相談会のご案内

「すぐに DDoS 対策を始めたいが、どう進めればいいかわからない」
「Web サイトのセキュリティ対策が万全か、漠然とした不安がある」

こうした声にお応えするため、当社では無料相談会を実施しています。

DDoS対策は、もはや「実施するか否か」ではなく、「いかに効率的に導入するか」が問われています。

Amimotoの無料相談会では…

– 現状のセキュリティ相談
– コスト削減のシミュレーション
– 移行スケジュールの策定


などを提供しています。お気軽にご参加ください。


無料相談会を予約する >