網元と Bitnami で EC2 インスタンスを作成し、性能比較をしてみました。
テストサイトでは WordPress 3.4.1 日本語版にテストデータとして、英語版のテーマユニットテスト用データをインポート。
網元では、さらに WP Booster と Nginx Cache Controller を導入しています。
使用したインスタンスタイプは、EC2 の t1.micro 。
それぞれ使用した ami は、以下の通りです。
- 網元 : ami-cab507cb ( CentOS 6.2, Nginx 1.2.2, PHP 5.3.14, Percona 5.5.24 )
- bitnami : ami-06ff4c07 ( Ubuntu 12.04, Apache 2.2.22, PHP 5.3.13, MySQL 5.5.21 )
Pingdom Tools での計測結果
Web サイトのロード時間を計測してくれる Pingdom Tools での計測結果は、それぞれ以下のようになりました。
網元 + WP Booster では総読み込み時間が 1.52秒、Bitnami では総読み込み時間が 2.17秒です。
これは、WP Booster で画像を CDN 配信していることが大きな要因ですね。


ab ( Apache Bench ) コマンドによる単純な負荷テスト
次に ab コマンドを使用して、トップページに負荷をかけてみます。
ab -n 100 -c 10 (総リクエスト数 100、同時接続数 10) で負荷をかけてみた結果が以下の通りです。
/ | Time taken for tests |
Requests per second |
Time per request |
Transfer rate |
Connect (mean) |
Processing (mean) |
Waiting (mean) |
Total (mean) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
網元 | 0.922 seconds |
108.41 [#/sec] |
92.241 [ms] |
5020.70 [Kbytes/sec] |
14 [ms] |
74 [ms] |
13 [ms] |
88 [ms] |
Bitnami | 98.771 seconds |
1.01 [#/sec] |
9877.068 [ms] |
47.84 [Kbytes/sec] |
14 [ms] |
4620 [ms] |
2503 [ms] |
4634 [ms] |
一秒あたりの処理数 ( Requests per second ) で比較してみると、網元が 108.41 [#/sec] なのに対し、Bitnami では 1.01 [#/sec] と、実に100倍以上の開きがあります。
ちなみに 総リクエスト数 1000、同時接続数 100 で負荷テストを行った所、網元では一秒あたりの処理数は 267.46 [#/sec] を記録しました。
Bitnami では、残念ながら計測できませんでした。
ab で、負荷テストをかけていた時の CPU 使用率は以下のようになりました。

緑の i-7810f37b が 網元で、青い i-d810f3db が Bitnami を動かしていたインスタンスの CPU 利用率です。
Bitnami は、CPU 負荷がどんどんあがって行ってるけど、網元では横ばいであることが見てとれると思います。
t1.micro という非力なインスタンスでも、網元で Nginx Cache Controller を有効にしていれば、さほど負荷がかからないことがわかりますね。